マキエマキ個展「マキエの叙景」
●期間
2022年11月8日(火)〜2022年11月13日(日)
時間 11月8日〜10日、11日 11:00〜19:00
11月11日 11:00〜18:00
最終日は17:00まで。
●入場料500円 記念品付き
●11月11日 19:00より山下裕二とのトークショーあり。
チケット 会場2000円、配信1500円
令和日本のシンディー・シャーマン、マキエマキの新作展示。
2022年上半期に発表した「マキエ式」に続く、つげマンガオマージュシリーズの新作を展示します。テーマは、つげマンガに登場するヒロインをイメージした昭和の女性像。
つげ義春は、1960年代〜80年代後半にかけて数多くの短編マンガを発表し、シュールレアリスムを取り込んだ独自の表現に、熱狂的なファンが多い漫画家です。1987年以降、新作を発表していませんでしたが、2020年にフランスで開催されたアングレーム漫画祭にて特別栄誉賞を受賞したことで、今、再び注目が集まっています。代表作は「ねじ式」「ゲンセンカン主人」「無能の人」など。
つげマンガに描かれる女性たちへのオマージュと「つげ好み」の風景
つげ作品に描かれる女性像は、当時の一般庶民の女性のリアルな姿。
経済力のある男性に身の振り方を左右される「隣の女」のミヨちゃんをメインテーマに、「蒸発旅日記」「ゲンセンカン主人」「やなぎや主人」で描かれる当時の結婚と貞操感、「もっきり屋の少女」チヨジの未来など、マンガでは描かれない、彼女たちの現実を想像しながら撮影を進めました。
注目していただいたきのは作品ごとのロケ場所です。
「つげ好み」と言われる、寂れた漁港や鄙びた温泉、昭和の面影を残す町並みや建物の中に、マキエマキ自身が入り込むことで、リアリズム(生活の臭い)を添えています。ポートレートは人物を主体に撮影するのが通常ですが、本展示作品に写る人物(マキエマキ本人)は、観覧者にリアリズムを感じさせるための狂言回しとして存在しています。。
作品を通して、あの時代、たしかにそこにあった「リアル」を感じていただけましたら幸いです。